2011年 12月 18日
AMA PHOTO!
ようやくドイツから届きました。その名もズバリ、『ama』。
ドイツ人フォトグラファー、ニナさんが日本の海女さんを撮影した写真集です。
海女の母と妹を持つ友人Sに「ドイツから海女さんを撮りに来ている写真家がいるよ」
と聞いたのは去年のこと。
海女ってすごい!海女文化おもしろい!とかねてから話しているものの、
ほとんど共感されずに寂しい思いをしていたので、
わざわざドイツから海女だけを撮りに来ている人がいる、と聞いてなんだかとても嬉しかった。
残念ながら彼女が来日している間に会えるチャンスに恵まれなかったけれど、
Facebookを通じて知り合い、先月、彼女が海女写真集を出版したと知った。
これは見るしかないでしょう!と早速コンタクト。
日本のアマゾンでも取り寄せられるのだけど、せっかくの機会なのでご本人から直接送っていただくことに。
写真については素人なので論評はできないのだけど、
「欧米の写真は色が固くて重い(たぶん目の色が違うから)」という勝手な認識を持っていた私の目からすると、
予想外に明るく透明感のある写真。
ドイツ人の目で見ると、海女はどんな風に見えるのかなと思っていたけど、
ニナさんの写した海女さんの世界は、ふんわりとして優しい。たぶんこれ、日本人好きだと思う。
ドイツ語だと読めないなーと思っていたけど、テキストは英語と日本語で書かれていてホッとした(笑)
ちなみに写真集の冒頭にこう書いてある。
「男を扶養できない女は価値がない。---伊勢志摩の言い回し。」
ワオ。だったら私、ワースレス。
写真集「ama」については出版社サイトに情報と写真数点を見られますので、興味ある方はどうぞ(英語)
アマゾンでも取り扱ってます。
というわけで、海女写真大集合〜。
手前は、最近手に入れた写真家・古谷千佳子さんの海女カレンダー。
古谷さんのことは、行こう行こうと思い続けて結局行かなかった秋の海女サミットで、
海女写真展とトークショーをしているというので初めて知った。
ふだんは「海人(うみんちゅ)写真家」として、沖縄に暮らしながら海士や伝統漁の撮影をしている彼女だが、
海女の本拠地・伊勢志摩からの依頼で今年、海女さんを撮影。
その写真をもとに作られたのが、海女カレンダー2012、ということらしい。
なかなか味わい深い写真ばかりです。
ちなみに海女さんのウエットスーツの頭頂部についている☆は「セーマン」といって、
伊勢の海女さんの魔よけ。安倍晴明のアレね。
「私は海人写真家」という小学生向けの本なんですけど、
沖縄の人々の海とのつきあいかたや、漁のこと、海のことがよくわかってすごく面白い。
なんたってタコとり名人・三郎オジイのかっちょいいことったら!
こっちの本を先に読んでいただけに、正直海女さんの写真はちょっと物足りなかった。
今後も時間をかけて撮り続けていただけるといいのだけど、
なんて海女についてあれこれ考えたりしてるとですね、結局また借りちゃうわけですよ。
中村由信写真集「海女」
いったいもう何回図書館で借りたでしょうか。
でも何度見ても、飽きない。
今は失われてしまった、ウエットスーツではない素潜り漁の荒々しい姿。
むーん、ダイナミック!
中村さんの写真集は、漁をしている海女さんのすぐ隣にいるみたいな感覚に陥るくらい、
とにかく臨場感がハンパない。見ていてドキドキします。
誰か買ってくんないかなー、アマゾンの中古で38,000円なんですよー(去年より値上がりしてるし!)
意外と日本では知られていないのですが、海女さんって日本と韓国の一部にしかいないんです。
伊勢では海女文化を世界文化遺産にしようともくろんでいるようですが、それもまんざら絵空事じゃないほど、
海女は日本独特の文化なんですよね。だから知れば知るほど面白いし、魅了される。
いま、海女さんの平均年齢は60歳。あと10年20年もすれば、海女という職業も消えていくかもしれません。
一時話題を呼んだ、かわいすぎる海女のあのコもとっととやめちゃったし、海女さんこれからどうなっていくのかなあ。
津波で流されてしまった岩手・久慈の海女センターの行方も気になります。
つって海女になるとつい熱くなってしまい、どんどんヲタ化していくようでこわい今日この頃(笑)
なんでこんなに惹かれるんだろなあ。自分でも謎。でも好きだからいいの。
by akiedayumi
| 2011-12-18 10:21
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